2015年3月22日日曜日

描き方講座: スケッチの心得


もう1週間前のことになりますが、みちくさ市ブングテン内のワークショップとして「文房具スケッチ講座」を開催しました。

最近になって、ようやく自分なりの練習の仕方がわかってきたこともあり、ここらでいったんまとめてみよう!という流れで開催にいたった今回の企画。おかげさまで多くの方にご参加いただき、それなりに好評で幕を閉じました。

せっかくなので、当日参加された方の復習用として配った「心得ハガキ」の画像を↑に公開します。それと、講義メモもちょっとだけ。




イントロダクション

・いきなりはうまくならない→時間をかけて練習する必要がある
・練習にも、「正しい練習の仕方」がある(例:自転車に乗りたいのにランニングしちゃダメ)

ウォーミングアップ

・「手を鍛える」思い通りに動かせるようにする
・手と指のストレッチをする
・紙にまっすぐ線を引く、丸を描く

見ないで書く

・モチーフを見ないで描いてみる(5分)
・絶対描けないはず。
・普段は見ているようで全然見てないということを実感して欲しい。
・実は「目を鍛える」ことが大事
・何を描くかがわかっていないと描けない

見る

・モチーフを時間をはかって見る(1分)
・1分でも、ものすごく長く感じるはず(普段は1分もみていない)
・今度は、手に持って見る(3分)→頭の中に3Dのモデルを作る感じで
・発見する→「さっき描けなかったけどこうなってたんだ」「ここ好き、面白い」

念写する

・下書きは「念写」でする。
・目がプロジェクターになったつもりで、頭の中の3Dモデルを紙に転写するイメージ
下書きをしない理由① 線に緊張感を出す(やり直しがきくと思うと適当になる)
下書きをしない理由② 清書の時に下書きを見てモノを見なくなりがちだから

目と手を連動させて描く

・目でなぞった輪郭をペンで描く。
・目を動かした分だけ手を動かす。
・早く描きすぎない(というかこのやり方だとできないはず)秒速1cmぐらい。
・モチーフと手もとを見る時間は1:1ぐらいになるように
・ゆがんでもOK!見て描いてればリアリティーがあるから、ゆがみは味になる。
・描き直しは基本NG!練習なんだから失敗しても死なない。真剣でやる。
・さっき発見したことを意識して描く。それが自分の個性になる。

まとめ

・最初に描いた絵と比べてみる→リアリティー、密度が増してるはず
・日付(年月日)を入れる→作品ぽくなるし、後から見返した時に自分の成長がわかる
・これはあくまでも練習の方法。手と目を鍛えるのが目的。
・続けると、自分の絵も描けるようになってくる。(その時は下書きもOK)
・毎日5分でも10分でも、続けることが大事
・必ず実物(なければ写真でも)見て描くこと
・なにより、発見を楽しむこと!それが絵を描く醍醐味。
・見えなかったことが見えるようになると、いつもの世界が新鮮に感じられて楽しいよ。


じゃあ、これを実際にやるとどうなるのか?というサンプル画像を参加者のおひとりから頂いたので、許可を得て掲載します。上が最初に見ないで描いたもの、下が最後にじっくり観察しながら描いたもの。真ん中のペンがモチーフです。

はじめる前は自分のやり方が他の人にとってもいいのか?短い時間でうまく伝えられるか?と不安でしたが、「少し方法を意識するだけでもだいぶいい感じになる」ということをなんとか体感してもらえたみたいでホッとしました。




メモ書き程度なのでこれだけだとわかりにくいと思いますが、また機会があればワークショップを開催して、実際にやりながら説明できるといいなと。今回参加された方から頂いた感想を反映して内容もバージョンアップしていくつもりですので、その際にはまたよろしくお願いします。

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